ハワイにはこれまで何度か訪れてきた。
友人と、家族と──気心の知れた人たちと、青い海と太陽を求めて何度もこの地を踏んだ。
でも今回の旅は、ずっと憧れていた“あのホテル”に泊まるためのハワイだった。

ロイヤル・ハワイアン・ホテル。
“ピンクパレス”の名で親しまれるこのホテルに足を踏み入れた瞬間、スタッフが生花のレイをそっと首にかけてくれた。
柔らかな香りとともに、ロイヤルハワイアンに宿泊できることに胸がときめく──
そんなチェックインだった。
予約していたのは、本館ヒストリックウィングのリゾートビュー。
それだけでも十分満足だったけれど、チェックイン時に「本日はマイラニ・タワーのオーシャンビューにご案内できます」と告げられた瞬間、胸が高鳴った。
案内された部屋のラナイに出た瞬間、思わず息をのんだ。

アップグレードで通されたその部屋からは、
ずっと見てみたかった“ピンクのパラソルとプール”の景色が広がっていた。
まさか自分がこの景色を、こうして静かに眺められる日が来るなんて──
そんな気持ちがこみ上げてきて、ただただ嬉しかった。
今回宿泊した部屋はダブルベッドが2台。
白とピンクを基調としたトーンは、可愛らしさの中に品があり、
ゆっくりと過ごしたくなる、やわらかな雰囲気に包まれていた。
印象的だったのは、ふかふかのバスローブと、
バスルームに広がるMalie Organicsのマンゴーネクターの香り。
強い日差しと海風で火照った身体を、そっとクールダウンしてくれるようなやさしさがあった。
アメニティも充実していて、
荷物を最小限にして旅する私にとっては、とてもありがたい設備だった。

ロイヤルハワイアンは、ただの宿泊施設ではない。
ホテルという空間そのものが、ひとつの物語を持っているようだった。
静かで、優雅で、でもどこか懐かしい。
時間の流れさえも変わるような、不思議な心地よさに包まれていた。
ピンクに囲まれて、憧れのホテルに泊まれたこと。
いつか泊まりたいと思っていた夢が、ついに叶った。
その喜びは、言葉以上に心に残る体験になった。

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