台北から少し足を伸ばした場所に、
カラフルな建物が並ぶ、小さな港町がある。
淡いピンク、ミントグリーン、レモンイエロー。
まるで絵本の中に紛れ込んだようなその風景は、台湾のベニスとも呼ばれているそうだ。どこか懐かしくて、潮の香りがやさしく届く──
そんな港街、正濱漁港を訪れた。
目次
台北からのアクセス
市政府駅(MRT板南線 BL16)を降り、すぐそばのバスターミナル11番乗り場へ。
そこから基隆行きのバス1579番に乗って、およそ1時間の道のり。


バスの時間は道の混雑状況にもよりますが、1時間ほどで最寄りバス停に着きます。
小さな港に漂う、可愛らしい建物たち

正濱漁港は大きな観光地ではない。
だからこそ、予定を決めず、地図を見ることなく歩ける心地よさがある。
堤防沿いを歩けば、対岸に色とりどりの建物が並んでいるのが見えてくる。
光の加減で刻々と表情を変えるその街並みは、シャッターを押さずにはいられない美しさ。
私が訪れたのは午前中。人も少なく、思うままに写真が撮れたのも嬉しかった。
カフェの窓から眺める港町

散策の途中で立ち寄ったのは、「魚刺人雞蛋糕」というカフェ。
名物のベビーカステラが並ぶショーケースと、ひんやり冷えたソフトクリーム。


外の暑さから解放されて、涼やかな空間にひと息つく。
ガラス越しに見える漁港の景色は、まるで映画のワンカットのようだった。

店内は清潔で静か。どこか時間がゆっくり流れているようで、
旅の途中にふと立ち止まるには、ちょうどいい場所だった。
最後に──
バスで1時間。気軽に訪れられる距離なのに、
ここには台北とはまるで異なる静かな時間が流れていた。
カラフルな建物、海の匂い、そして港町の穏やかさ。
台北市内とはまた違う、もうひとつの台湾の顔を見た気がした。
台北の旅に、ほんの少し時間ができたとき──
この港町を、ぜひ訪れてみてほしい。
きっと、台湾の新しい魅力に出会えるはず。
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